「そもそも、日本という国は、大災害が起きた際の復興計画で、
政府(行政)が住民の意志を優先しようという発想はないですよ」
「、、、大災害の復興で優先されるのは、復興を名目とした
官僚(省庁)の予算争奪、ゼネコンや大手企業の利益、
政府(行政)の長期政策の実現化、学者の研究材料、
そして政争の具ですよ」
「、、、これらの力関係で水面下の復興計画(大命題)が
決まった後、その計画に住民が賛同しているという
世論やデータを作っていく”作業”がはじまります。
それがこの国の復興計画というものです」
、、、私が批判しているのではありません。
復興を計画する側にある官僚、行政、学者、コンサルタントなどの方々に
本音を聞くと、『実際はこんなもんですよ』と、もはや共通認識のように
説明してくださいます。 一人や二人でなく、何百人と直接話を聞いても、
このような方針は、計画する側では当然との認識が帰ってきます。
悲しい。
なさけない。
『住民の声を聞いてほしい』
私達はそれを伝えたいだけなのですが、
大災害の復興計画では非常識だというのです。
行政やその協力者は、冒頭の「大命題」に沿っていれば順調に仕事が進みます。
もし、逆らって住民の意思を反映しようとすると、大変な目に遭います。
阪神大震災では、勇気ある行政職員や専門家が、大袈裟でなく、
自らの将来を投げ打って、住民の声を聞いた復興計画を支持しました。
その多くは潰されましたが、その方々によって、住民の声が優先して
反映された計画が進んだケースもありました。
このブログに目を通されて、住民の声を聞かなければ、と
一人でも多くの方が動かれましたら幸いです。
私は元自治体職員で建築防災を担当していました。8月26~29日に、仙台から南相馬、石巻、気仙沼、多賀城を駆け足で回ってきました。雄勝には27日に寄りました。事前に広原さんのブログを読んで関心を持ったからです。高台移転が安全だから原則望ましいのではと、考えていましたが間違いでした。雄勝の住民不在の復興計画に危惧を感じています。今までの経過は概ね理解できましたが、先生の論考はまだ続いているのと、建築学会の大会もあって、どうすべきか私自身の考えがまだまとまっていません。奥尻島の教訓も学ばなければと思います。しかし、雄勝地区は行政と学者、コンサルの一方的な計画進行に、早く対応することが求められます。住民案をどうつくるか、住民が議論する場が持てるか等検討すべきだと思いました。とりあえず中間的なコメントです。(amenity827)
返信削除何度かコメントさせていただいているものです。
返信削除冒頭の着色部分の話は、どなたの発言なのですか。
雄勝の住民などに発信する中立な立場のブログであるならば、その辺は明確にすべきではないでしょうか。
単に「反対派?」の煽動ブログであれば結構ですが。
しつこくてすみませんが、煽るようなやり方は止めてください。雄勝の住民自らがやるのならいいと思いますが、石井さんは今は住民票はあるのかもしれませんが、雄勝の方ではないですよね。震災後外からきた方に、故郷を掻き回されるのは嫌です。
それに、雄勝中心地区は「高台移転」に反対な訳ではないですよね。移転先や手法や行政に関して反対していると聞いています。その辺も前コメさんも誤解されてるように、誤解を生むことになっていることもよくお考え下さい。
『住民の意見を聞く』至極もっともで当たり前のことですのでとても正論に聞こえますね。
返信削除どの人のどの意見を聞くのか?全員でしょうか?聞いた意見は多数決で決めるのでしょうか?皆それぞれ意見はあるでしょう。考え方に違いもあるでしょう。そんなことは皆解っていると思うのです。解った上で、しなければならないことがあるのも事実なのです。
浸水域に再建することを選んだ自治体があるのも事実。ただ、同じ場所で簡易なかさ上げなどでは、不安が残り結局出て行かざる人達がいるのも現実。雄勝地区は、高台を選択した。(ここで住民の意見を聞けというのでしょうが、おそらく意見をどちらに決めたにしても反対派は生まれるわけです。どんなに意見を聞いたとしても・・・)
高台移転の選択。それは、同じような災害で人が家族がまた死んで欲しくないから。その思いでの選択だと思います。ある人が「同じ津波が来ても自己責任なんだから元の場所に再建」ということを言っていましたが今回の災害では、多くの人の支援を受けたのです。同じような災害起きたら絶対また助け合うことになるのです。自己責任なんて無責任な発言はできないはずなのです。また雄勝の人が死んで欲しくない。それだけなのではないでしょうか。
故郷を大切に想うのは全員が同じです。ただ、この大震災での影響はその想いだけでは到底支えることが出来ないくらいの衝撃でした。雄勝中心部は特に漁業関係者も少なく、雄勝でなければ生活再建が無理という人自体少なかったことも離れる理由として大きいとは思います。復興計画だけの問題とは思いません。
『住民の意見を聞いて欲しい』この主張は別にいいのですが、自分達の意見と違う部分のみに着目し反対論を繰り広げる姿勢には、疑問があります。混乱を生んでいることに気づいて下さい。(雄勝新聞は読んでますよ。良い紙面だと思いますしその努力には頭が下がります。なので余計に煽るような言動が残念です。)
管理者の石井です。皆様のご意見ご指摘に感謝申し上げます。
返信削除避難先の方々からのお話同様、この場でのコメントひとことひとことにも胸が痛みながら聞かせて頂いております。
おっしゃる通り、住民の意見をすべて聞いてから計画を決めるなど不可能です。
他被災地を見るまでもなく、個々人の主張を整理してまとめることで必ず対立意見は出ます。予算の先取りや復興を必要以上に遅らせないためには、時には、大英断で『こうする』と決めてしまうことも必要だと思います。
残念ながら、これまでの行政の姿勢は、極端に住民の意見を聞かない、あるいは意図的に無視する姿勢に偏っていたので、私が住民側の意見を聞いてほしいと強く伝えているのは事実です。
行政側が「俺は(浸水した)元の所に住みたいなんて奴は一人も聞いたことねぇ。いるなら連れてきてみろ」(H23.10.14)という態度で住民に対峙している限り、良い復興にはならないと思うのです。昨年6月の全世帯アンケートを見ればそんなことはないのが分かるはずなのですが、わざとそういう態度に出るのが残念です。
元の地区以外に移転候補地を望んでいないこともアンケート結果に出ています。
にもかかわらず中心部を原地区に集約する案でまとめようとした事に対して、一部の住民が猛反発したことはどうでしょう?彼らがはっきりと言わなければ、今の計画にある伊勢畑や雄勝中ウラの候補地もなかったはずです。そうなると、雄勝に戻りたいと思う方のうち何人が戻って来る選択ができたかどうか。
それぞれの事情や考えで、もう雄勝に戻るのは難しいと選択されることも否定するわけではありません。そのような方にも、できるだけ良い条件で移転できるように、多くの意見を反映させるべきだと思っています。
たとえば、防災集団移転促進事業によって石巻市街地や河北地区への移転を選択される方について、さらに予期しない事態が起ころうとしています。
蛇田地区などへの移転は、中心部の移転地確保困難などの事情で旧石巻市民が優先されることは、先日のおがつ新聞にもお伝えしたばかりですが、今度は『河北地区への移転についても旧河北町民が優先されます』と、雄勝の方が市に聞いた際に返答されたとの事実が明らかになっています。昨日の石巻市震災復興推進会議でも河北地区の用地交渉が難航していると説明がありました。
学校や病院、普段の足などの理由で、やむなく雄勝を離れる選択を取らざるを得なかった方々にとって、石巻は無理、河北も後回し、という扱いをされる理由はどこにあるのでしょう? 仮設住宅入居の際のように、散々待たされた挙句に、候補地がないからといって、地域のまとまりもなく離散ということになる可能性はないでしょうか。そんな扱いをされ待たされるなら雄勝でもいいや、と思っても、雄勝を選ぶ期限は今年の11月でおしまいです。後から騒いでもまた、あとの祭りです。
そうなると、本当に行き場を失ってしまうのです。
雄勝難民なんて冗談はありません。
北上、牡鹿、河北では旧町内に移転する方が大半なのでこのような心配はありません。何も言わないでいると、被災地全体からみて宮城県の石巻市のほんのわずかな避難者が困っている、という程度にしか扱われないことになりかねません。
このような事態になる前に、最低限でも住民の声を伝えていくことは必要と思っております。
雄勝出身者の「誤解している」という指摘は、何をさすのか理解できません。案がどういうプロセスで決められたかです。公開されていない情報があるのでしょうか。私の調べた情報から、行政の情報公開と説明不足が、地元の熟議に欠け一方的な建築制限、遠隔・分散の「集団」高台移転(案)としか思えません。
返信削除8月19日に雄勝地区で「未来会議」なるものが開かれました。未来会議とはどういう団体かわかりません。雄勝支所は情報公開していません。復興まちづくり協議会も資料および議事録は、公式には公開されていません。19日の会議の様子は第3者の松館さんのブログから概要が窺えます。「雄勝地区の中心部は8割以上が戻らず~集団移転事業に住民がイエローカード」としています。雄勝地区は深い入江で津波も高く平地も少ないです。仮設住宅も地元にできず、多くの人は他地区に住んでいます。お金があれば安全な高台が理想かもしれません。戻りたいという人も少なくないように見受けます。東北大学の雄勝スタジオイメージ図について、検討の価値はあると思いますが実効性と提案責任は、市本庁か支所か大学か「未来会議」かどうでしょうか?
いわき市の復興計画を見ると、地区別集団移転事例は、近接でかなりの面積が確保でき合意されつつあります。19日の集団移転計画案では遠くに分散し、集落の機能が失われることは確かです。ほかに漁港の整備計画や商店再建地区、支所の再建場所、学校の建設地など総合的な土地利用計画はどうなっているのか疑問です。一番の問題は、支所機能が津波に遭遇し合併で人員が減らされ、災害事務が多忙の中で住民の声や意見集約が不十分だったことです。復興まちづくり協議会も形式だけで、本庁と支所やアドバイザーの責任も曖昧で、県からの方針やスケジュールに機会的にすすめる感じがします。行政は経過の整理と事業方針や整備計画の見直しも含め、情報公開と説明責任を果たし住民が熟議する機会を設けるべきです。長くなるので一旦ここで切ります。(amenity827その1計画策定プロセス)
匿名様、「誤解している」と思ったのは、「高台移転が原則望ましいと・・・が間違っていました」というところから、「反対している住民は高台移転に反対しているのだ」と思われたのかと思いました。私の理解不足のようですのでお詫び致します。
返信削除私が石井さんに批判的なコメントをするのは、対立を助長したのは石井さんのように感じたからです。町中の人が全員知り合いのような状況の町で、「対立」構造を表面化させてしまうことは、結果が同じだとしても、とても悲しいものになってしまうと私は思っています。個人的な勝手な意見かもしれませんが、田舎のあの場所で育った者としての考えです。なので、何度も止めて欲しいとコメントしてきました。
もう一つ、お気を悪くされたらすみませんが、「19日の集団移転計画」は遠隔ではないです。それより前の計画(原地区への移転計画)が「遠いし不便」と言われてるものだと思います。
私は住民ではないので言う権利がないと言われればその通りかもしれませんが、行政批判(地元の人がみたら誰だかわかる個人への批判)ばかりを発信しつづけるやり方がなにも生まないように思っています。
熟議する機会が必要ないと思ってはいません。