2012年9月6日木曜日

石巻市雄勝町の復興: 大学アドバイザーの誤算 その5

亀山紘・石巻市長や市役所の幹部は、住民との意見交換会で
「雄勝のことは雄勝(総合支所)にまかせています」と公言しています。

2006年、雄勝町は、周辺5町(いわゆる「郡部」)と共に(旧)石巻市に併合され、(新)石巻市となりました。

そして併合後に、雄勝町役場を雄勝総合支所として、段階的に職員を1/3以下に減らした上、補充や補完も十分でないとのことです。 このような災害が起こり、現石巻市役所の根幹を成す旧石巻市の職員が「郡部」の復興を任せられても任せらないのが本音でしょう。


住民の声は伝わりようがないほど離散し、放ったらかしにされているのは
これまで述べた通りです。

つまり、
石巻市も、県も、そして、これまで雄勝を知らないアドバイザーの先生方も、
雄勝総合支所の『知恵』なくしては、計画の1ページもできないのです。


雄勝総合支所が石巻市に提出した資料には「雄勝スタジオ」作成のものが多数みられます。

計画をすべて知っているはずのアドバイザーが、
住民の意向に沿わない計画をつくる。

アドバイザーは被害者なのか?
それは、選定された経緯や、計画の進め方、そして今の石巻市からの待遇が明らかになったときに分かることでしょう。

(終)

参考:平成24年8月19日に行われた学生発表会および住民説明会の様子は
    下記サイトにて配布資料とともにyoutubeで見られます。

  http://ogatsu.info/fukko.html

石巻市雄勝町の復興: 大学アドバイザーの誤算 その4

雄勝の中心部(伊勢畑・上雄勝・下雄勝・味噌作・船戸)には、震災前に618世帯・1668人が暮らしていました。

震災によって、中心部は原地区を除き、わずか数軒を残し全て壊滅してしまいました。

家を失った約550世帯/1500人の住民に対して、石巻市が雄勝中心部の住民のために建設した町内の仮設団地は、1か所・42世帯分のみでした。 入居数は37世帯/78人(石巻市資料)。


残りの人は?

隣町、旧河北町の2か所の仮設住宅団地に約150世帯・350人程度、雄勝町(中心部以外の集落も含む)の方が固まって住んでいる程度で、約8割の中心部被災者は、町外~県外に全くばらばらに離散しています。
住民同士でさえ、お互いがどこにいるか分からない状態です。


さて、

アドバイザーの方々は、「住民から話を聞いて計画を立てました」と説明しますが、
誰から聞いたのでしょう?

震災以降、中心部の部落会は機能しておらず、住民同士の話し合いはありません。
”雄勝地区震災復興まちづくり協議会”で、中心部からの避難住民がこう思っている、と、部落会から意見が出たことはありません。
大学が話し合いの場を企画した形跡もありません。

唯一、雄勝中心部について話し合う住民組織である「雄勝地区を考える会」がありますが、ここにアドバイザーの方々が来たことはありません。


聞けるはずがないでしょう。 住民でさえ話し合えない状態で、たまに雄勝に顔を出すアドバイザーや学生が、住民の意見を引き出して計画を作ることなどありえません。

結局、
石巻市(雄勝総合支所)の職員と、アドバイザー、建設コンサルタントが、
国や県の方針に沿って考えた、住民不在のままで案を作っていることが
露呈したのです。


避難して暮らす住民が、時間を割き、遠くからも来た説明会を、学生の発表会にしてしまったことが今まで隠されていた事実を表に出してしまったのです。

(その5に続く)






石巻市雄勝町の復興: 大学アドバイザーの誤算 その3

伊勢畑が中心? 見たこともない移転候補地?

・・・確か、その場所は石巻市(支所)の職員がこれまで徹底して「地盤が固い、危険、造成に10年以上かかる」「ここに高台をつくってもどんなに頑張っても10世帯」であるために、高台候補地にならないと言っていたエリアではないか?


続いて第二部では、石巻市(雄勝総合支所)による『雄勝の復興計画について』が発表されました。

ここで公表された、被災住民の『意向調査 集計』が、学生の説明と大きく矛盾することになります。 (回答率89%) 

そもそも、伊勢畑地区を雄勝の中心にしようと考えていることは、一般住民にはもちろん、協議会、区長など誰にも知らされたことがありません。

そして、中心地として計画をたてる伊勢畑・下雄勝地区には、先のブログ(その2)の最後のスライドにあるように「100世帯」が住む計画になっています。

しかし、支所が第二部で説明した、意向調査の結果では、、、



 ・伊勢畑・・・居住希望者 1世帯/震災前 122世帯
 ・下雄勝・・・  同    13世帯/ 同   116世帯
 ・上雄勝・・・  同     2世帯/ 同  110世帯

   計  居住希望者16世帯 / 震災前 348世帯

※参考までに、雄勝中学校ウラに移転候補地が示されている
 味噌作・船戸地区は、 計 52世帯/270世帯です。


さて、では、アドバイザーの先生・学生の皆さんは、
どこで、誰の意見を参考にしたのでしょうか?

(その4に続く)

石巻市雄勝町の復興: 大学アドバイザーの誤算 その2

平成24年8月19日、「雄勝未来会議」と支所(アドバイザー?)で名づけられた住民説明会には、昨年12月以来の全町民対象の説明会とあって、約300名の住民が参加しました。

参加した住民は、今度こそきちんとした計画が発表されると期待しましたが、
まず、第一部として行われたのは大学生による学習発表会でした。
そこが、誤算のはじまりです。

 ※画像はクリックすると拡大します

ひな壇にて、雄勝総合支所、石巻市役所、アドバイザー、建設コンサルタントが紹介された。

最初にはじまったのは、住民説明でなく、大学生の発表会。

主催の先生は「アーキエイド」なる活動で雑誌にも寄稿し、雄勝の復興に関わっているそうです。
問題の、雄勝中心部についての発表・東北大学雄勝スタジオ
「新たな雄勝の中心となる伊勢畑・下雄勝には、、、」と説明。見たこともない移転候補地が。。。
雄勝中心部復興計画案。海の駅+公共施設+住居地を高さ14mの道路でつなぐ

住戸数は100世帯で計画

(その3に続く)

石巻市雄勝町の復興: 大学アドバイザーの誤算 その1

雄勝町には、昨年5月29日に雄勝総合支所が音頭をとって発足した『雄勝地区震災復興まちづくり協議会』のアドバイザーとして、東京芸術大学のヨコミゾマコト先生、東北大学の堀口誠先生(現立命館大学) 他が入られています。

第2回協議会において、「両先生は、何の見返りもなく遠方からボランティアで来てくださってます。ありがたいことです」と事務局(雄勝総合支所職員)から紹介がありました。
その時は、へぇ~、雄勝には大した人が来られ有難いなぁ、と思った記憶があります。


、、、しかし、どうやらアドバイザーの先生方は、大変な所に来てしまったようです。

平成24年8月19日に、石巻市(雄勝総合支所)主催の住民説明会において、アドバイザーの先生方が主催する「アーキエイド・雄勝スタジオ」の成果として学生発表が行われたことで、住民不在のまま行政やアドバイザー・コンサルタントによる計画が進行していたことが露呈していまいました。

(その2に続く)

おがつ新聞9月号にて復興特集です

おがつ新聞web http://ogatsu.info にて紙面を見ることができます。


※「おがつ新聞」は前向きな話題、復興に進む姿を紹介することを是としておりますが、雄勝内外の避難者から『復興の情報無くして、何が雄勝の日常だ』との声を多数受け、今号の紙面構成に致しました由、ご了承下さい。

2012年9月5日水曜日

情報公開はじめます

雄勝町の復興に関する膨大な情報があります。

これから少しずつ公開して参ります。